Australian Capital Territory〜光を求めて〜5/14オーストラリアday53

※オーストラリア首都特別地域へ

昨日のフリース紛失事件から、一夜過ぎた朝。相変わらず気持ちは落ち込んだままの寝起きである。充電を済ませたPCやモバイルバッテリーを片付けつつ、フリースに替わる代用品を購入しなくてはと考える。

取り敢えず主要道路して走行していたM31号線であるHume HWY(ヒューム・ハイウェイ)から逸れて、Yass Valley Road(ヤス・ヴァレー・ロード)を通る。向かうのはオーストラリアの首都であるCanberra(キャンベラ)である。

無事にACT(オーストラリア首都特別地域)へと突入!

※バナナをナイフで食べるのがお気に入り

最終目的地であるBrisbane(ブリスベン)まで直行するルートでも良いのだが、どうしてもここキャンベラにて寄り道をしてわざわざ入手しておきたい物がある。それは何か?

※看板にあるように自転車(MTB乗り)がレジャーの一種のよう

それは自転車用のライトである。ライトであればどこの自転車店にも置いてあるのだが、私が入手しておきたいのはEXPOSURE LIGHTSというイギリス製の強力なライトである。ここの製品を置いているお店が非常に少なく、在庫であったとしても私が欲しい型番の製品が無くて、何というかまぁ非常に面倒クサイ。もちろんネットで購入もできるのだが、実店舗がキャンベラにあるのであれば、店舗で直接購入した方が安心で確実である。少なくとも遅延はない。

※首都どこ?

そんな強力なライトが必要かどうかでいえば、はっきり断言して「必要だ。」と言える。それはオーストラリアの高速道路を夜間走行する点でも言えるが、アジアでも日本でもEXPOSURE LIGHTSが非常に大事なのである。自分自身の客観的視点と車のドライバーの視点から、荷物積んだ自転車に跨ってノロノロと走行している自転車は「邪魔」「どけ」「アホ」の3要素を持たれていると実感している。強いLEDの光でとにかく自分の位置を把握してもらうようアピールすることが必至である。

そのアピールの効用というものを、身を以て体感してきたので自転車用のライトはある程度の光源の強さが必要である。しかし、対向車や歩行者の眼に眩しくないようにする配慮もそれ以上に必要なのは間違いない。具体的には、歩行者が見えたら点滅ライトを消したり、対向車の場合はライトの向きを地面に向けたりするなどの工夫である。私はいつだって車道走行を選ぶので歩行者に関しては問題ない。というか、歩行者がいません。

流石の首都といったところ。自転車道路も車道と繋ぎ目がなく、フラットで何と走りやすいことか。

取り敢えず、紛失したフリースの件は気持ちが晴れた。そして、新しく代替用となる服を探しに来た。しかし、Paddy Pellin(パディ・ぺリン)が扱っている衣類は高価な物が多い。取り敢えず、ライトの出費もあるのでココで買うのは諦める。

さて、光を求めて湖畔を走ろう

工事現場で通れない道でも、現場のハードワーカー達から通っていいよと促される。そんな工事区間の終わりに障害物が。一旦、自転車から降りて障害物を退かしてから、また元の位置に戻して再度サドルに跨る

そんなこんなで穏やかな湖沿いをのんびり走行。

こちらが私がわざわざ寄り道してまで寄った自転車店である。その名もPUSHYS(オーストラリアでは自転車のことを砕けた言い方でPUSH BIKEという。日本でいう自転車の事をチャリと呼ぶ感覚と似ている)

何とその裏手にはもう1店舗別の建物が。かなり大型な自転車店である。期待値大!

壊れたEXPOSURE LIGHTSを差し出して、「新型のコイツをくれ。即買いなり。」と店員に伝える。

※ツーリング自転車コーナー

店員「あ。無いよ。メンゴ」

え?!

※車載用具とホイールがズラリ

私「いや、確かにアンタんトコのオンラインサイトで在庫が5個以上あること確認済みなんスけど、その辺もう一回調べてくれんかね?」

店員「OK。ちょっと待ってな〜。もっぺん見てみっから」

※イギリスの折りたたみ自転車の覇者であるBROMPTONもズラリ

店員「メンゴ。やっぱ店頭在庫無いわ。ネットで買ってくれ。住所はあるか?」

えっ?!

※整備場広すぎ

まさかのトラップである。こういうことなら電話で予め確認すべきだったな。しかし、送付先の住所ってあるか…?

いや、あるわ。シドニーに住所あるわ

※流石のオーストラリア!子供用トレーラーもズラリ

アデレードでお世話になったブライアンさんからの紹介で、シドニーでの宿泊先が既に決まっていたのだ。シドニー市街地に住むケビンさんとマリアさんの自宅の住所がわかるので、後に彼らに郵便物(ライト)の送付の可否を聞いてからオンラインで購入することにした。結果、光を求めたがもう暫くは闇の中を彷徨うことになりそうである。

何はともあれ、キャンベラで観光なんぞしている余裕は無し。ともかく、シドニーへ向かって再度ペダルを踏みこむ

すると、あら不思議。どうしてか閉店間際のIKEAへと来てしまった

家具なんかは買いません。目的はフードコート。だって、こんな美味しいホットドッグがたったの$1(約83円)なのよ。そりゃ2個はいただくよね、空腹だったし。

どうやらIKEA近辺にキャンベラ国際空港もあるようで。

ならば、その辺で寝るか(オイ)

テントを建てるのは少し遠慮したいところ。というわけで、今回はこの旅始まって以来のベンチ泊。我ながら綺麗に整理して、完璧に近い理想のラグジュアリー空間の形成の完成である。もうこうなりゃテントさえ持参しないホームレス自転車乗りであるな。いや〜根無し草。あっちにヒョロヒョロ。身体もヒョロヒョロ。

しかし、自転車店のオーナーの忠告もあったのだが、夜のキャンベラは本当に寒い。自転車とベンチを丸ごと包んでくれるほどの大きいレジャーシートを持ってて正解である。シェルター代わりにコレを使えば普通に暖かい。寝袋にスッポリ包まれて、遠くに聞こえる航空機の離陸音を聴きながら夢の中へと飛んでいけそうだ。

Schweppes Ginger Ale 1A$(約83円)

IKEA hot dog×2個 2A$(約165円)

Woolworths Canberra Airport(Roast Chicken,Snack,Fuji Apples,Orange Juice) 11.45A$(約947円)

合計 14.45A$(約1,193円)

走行距離 80.5km

積算距離 16828.6km

ABOUTこの記事をかいた人

人生百年計画を軸に、自分の人生を謳歌すべく奮闘中。自転車はイジるだけではなく、専ら道具として乗り倒す側である。キャンピング・旅行用としての自転車、生活に根ざした自転車が好み。他人とのレースや競うことは好まず、のんびりと漕いで、どっしりとした重量のある自転車が好き。軽量な自転車が持て囃される中、時代の逆をいく考えだが、荷物のある自転車でトレーニングを兼ねて日本も海外も定期的に周りたい。何処を目指しているのかわからないが、凡人故に動き続けていくしかないと思っている。