【漫遊】ニュージーランド 旅 2018

2018.6/1〜6/28 合計28日間

全走行距離   1,975.5km

1日平均 約70.55km

使用金額  97,205

1日平均 約3,471円

  • 走り終えれば…(クライストチャーチ→クイーンズタウン→ネルソン→ウェリントン→オークランド)

冬の始まりの時期にサイクリングしたニュージーランド。それまでの冬のオーストラリアと比べて、格段に寒くなるという事態となり、とことん寒さに苦労した。当たり前に衣類は着込むことになり、その服の重さでサイクリング時も一層重たさを感じた。太陽の日照時間も短く、夜のキャンプ泊が辛いということにもなった。ただ、クライストチャーチがある南島から始まった旅だが、寒さに文句を垂れながらも、臨んだ景色はどれも素晴らしかった。初めて感じるニュージーランドの景色は、あの映画 “The Lord of the Rings” (ロード・オブ・ザ・リング)のロケ地にもなったほどに、とにかく壮大な光景が広がった。そんな大好きな映画のロケ地を彷彿とさせる景色が、その辺にゴロゴロと転がっていたので、凍えながらも色々と楽しめたのだろう。もう一回走るか?と聞かれれば、「もう冬の時期は走りたくない」と答える。ニュージーランド自体が夏の時期に限り、自転車旅行者が多い素晴らしい国らしいが、ならば、次は軽量な荷物で挑みたいところである。ちなみに、北島か南島どちらが自転車旅行に向いているかというと、圧倒的に綺麗な景色が待っている南島がオススメである。比例して山や丘が多くてアップダウンも多いが、北島よりも車の交通量は少なめで走りやすい区間も多い。

あと、雨に遭遇する事も割りかし多くて、走行には難儀した。レストエリアや無料のキャンプ地には、シェルター(屋根)が無い場所がほとんど(約9割以上)で、雨宿りする場所にも恵まれなかった。やっぱり夏の時期に走るべき国である。

  • 人・言葉・コミュニケーション

オーストラリア人に次いで、この国が英語を話す国民だということは予め知っていた。訛りやアクセントに癖が多いのは、主に年配の方達で、自分より下の世代や40〜50代の方達は普通に聞き取りやすい英語であった。国民性なのかわからないが、接するとドライに感じる面が多かった。特に、南島では人口も少なく、そこまで人に出会わないので、コミュニケーションらしいことはしていないけども。基本的に交わすのは挨拶くらいで、寒さが厳しい中、立ち話などする余裕も無し。というか、歩いている人がいません。

治安面に関しても全く問題ない。夜間に走ろうが、1人でキャンプしようが、犯罪に巻き込まれるような気配なども無し。人口が圧倒的に少ないので、そもそも変人に遭う確率も少ないだろう。

  • 食事・買い出し

Countdown(カウントダウン)、NEW WORLD(ニューワールド)、PAK’n SAVE(パックンセイヴ)、Freshchoice(フレッシュチョイス)、4SQUARE(フォースクエア)のこの5つのスーパーマーケットを駆使しながら、食材や行動食を調達。自分の中ではカウントダウンとパックンセイヴが好きで、よく利用していた。特にパックンセイヴはまとめ買いをするような大型のスーパーで、安定した安さを誇る。しかし、フォースクエアという地元密着型の小さなスーパーでもたまにチョコレート類やスナック菓子がかなり安い時があり、中々に侮れない。一番お世話になったのがカウントダウン。オーストラリアのWoolworths(ウールワース)と同じロゴのスーパーマーケットで、セルフレジのシステムもウールワースと全く同じ。使いやすさもニュージーランドで一番だと思う。尚、ニューワールドというスーパーもあるが、あまり使おうとは思わなかった。セルフレジのシステムも誤作動が多く、使いにくいし、店内の雰囲気や品揃えもあまり良いとは思えなかった。ただ、地元民の声によれば、ニューワールドはカウントダウンよりも高級スーパーな位置付けであるとのこと。ちなみに、Freshchoice(フレッシュチョイス)はカウントダウン系列。パックンセイヴはニューワールド系列である。アジア食の取り揃えはどこのスーパーでも似たような感じであるが、フォースクエアは少なめであった。大抵、カウントダウンがあればニューワールドもあるのが常で(逆もしかり)、スーパー巡りは楽しいので私の旅の日課ともなった。

外食はオーストラリアと同様にハンバーガーをたまに食していた。クオリティに関してはオーストラリアの方が総合してレベルが上だが、別にグルメ旅行をしているわけではないので、どうでも良い。

  • キャンプ飯

オーストラリアでの経験を生かして、米食よりもパン食に切り替えた。とにかく、朝から晩まで寒いので、すぐに食べれるインスタントラーメンが大活躍。次点でよく食べたのが、マッシュルーム。焼いた後の食欲をそそる香りと、食べ応えのあるサイズがとても気に入った。特に、目玉焼き+ベーコン+マッシュルームを焼いて、上からチェダーチーズをかけて食べていた。シンプルだが、腹にたまるし、調理時間もかからないので非常に役立つ料理であった。肉に関しては、牛肉と羊肉を交互に食して、食後は林檎や柿を食べていた。ニュージーランドの林檎は日本のよりも好み。風味はあるし、色々な品種の中でも、JAZZ(ジャズ)やRoyal Gala(ロイアルガラ)が美味しかった。果肉が確りしていて甘さもあり、kg単価で約400円ほど。また、冬の時季で寒かったので、日中もカバン内は冷蔵庫内のように冷えてて食材の鮮度が保てていた。これは冬走行の利点であると思う。水は何処の蛇口から飲んでも美味しく感じた。断水で困った経験は無し。滝の水を飲んでも美味しさに感動した記憶しかない。

  • 交通・道路

交通や道路状況は良いとは言えない。オーストラリアよりも悪く、むしろオーストラリアの方が走りやすい。全体的に、直線路よりもクネクネしたワインディング・ロードが多く、路肩のない道路でも制限速度が100km/hで危ないったらありゃしない。それに加えて、アップダウンのある山や丘の国であり、自転車速度もダダ下がりである。南島ではWest Coast(ウエストコースト)地方は、車の往来が激減して、途端に走りやすくなった。走った中で最悪だったのが、北島のWellington(ウェリントン)からTaupo(タウポ)までの州道1号線である。基本、片側1車線で、乗用車やトラックの猛スピードを毎秒毎に体感。アップダウンはあれど、ほとんどが上り基調(Desert Roadに入るまで)で向かい風であり、思うように進まない。そして、そんな忙しい道路であるから景色を眺める余裕は無し。荷物が軽量であれば、また全然違った印象になるだろうが、とにかく路面の状況も平均して良いとは言えないので、走行には気を使った。町中に入る前には、制限速度の標識が、70km/hや80km/hになるので、途端に、車も速度を下げてくれる。そういう速度制限を守ったり、道を譲ってくれるなどのマナーは素晴らしいなと感じた。

  • 走行で困った事は?

やはり、冬季走行なので、凍結でスリップして転倒しないように、最善の注意を払って走行した。それでも、南島では氷の上を誤って走行してしまい、転倒したことが1度だけある。その他、Queenstown(クイーンズタウン)からWanaka(ワナカ)に向かう時の、Crown Range Rd(クラウンレンジロード)の峠が、キンキンに路面が冷えている箇所もあり、その区間は押して上がって対処する事もあった。押して上がっても、まだ凍ってそうな箇所はツルツルと滑り、押し上がれない事もしばしば。Wanaka(ワナカ)〜Franz Josef(フランツジョセフ)間は、まともな5大スーパーが見つからないので、ワナカのNEW WORLD(ニューワールド)で買い溜めをするか、フランツジョセフの4SQUARE(フォースクエア)で食料を買い揃える事になる。あと、Nelson(ネルソン)という南島の町の手前で、体調が悪くなってしまい、北島のTaupo(タウポ)辺りまで苦戦した。体調不良の時は、現地で購入したLEMSIP(レムシップ)なる溶かして飲む薬剤が効いた。もっと早めに飲んでおけば良かったなと思う。

  • SIMカード・Wi-Fi事情

幾つかある中で、国中にWi-Fi SPOTが1,000箇所以上もあるSPARK(スパーク)社のSIMをオススメする。ニュージーランドの通信環境は、お世辞にも良いとは言えないし、毎月使えるギガ数もそこまで多くはない。なので、訪れた先々で無料のWi-Fiスポットで回線を繋げれば、データ通信量の節約にも役立つ。ちなみに、スパークのWi-Fiは1日1GBまで使える。ネットの閲覧やブログの整理であれば十分に足りる量である。ただし、注意点としてはスパークのWi-Fiを使用するには、1)スパーク社のSIMが挿入されている事、2)利用には、電話番号が必須なので、電話が使えるプランにしておく必要がある事である。

  • キャンプ・野宿

キャンプをベースに進めた旅である。が、同時に宿にもお世話になった。どんな宿かというと、世界約80カ国の国と地域に約4,000箇所も宿泊施設として展開しているあのユースホステルである。ニュージーランドにおいては、自転車旅行者割引(Low Carbon Traveller)が適用されるので、常々32.5%引きでお得に泊まれた。しかし、注意点としては、ユースホステル直属のホテルでないと、その割引は認められないという事である。初めて利用したユースホステルであるが、かなり豪華なゲストハウスといった感じで、どの設備も満足のいくものであった。自転車旅行者が多いことからか、自転車駐輪場や設備も申し分無し。特に、Wellington(ウェリントン)のユースホステルは、駐輪場が建物の2階にあり、荷物を下ろさずにエレベーターで2階まで運べたので凄く有り難かった。個人的に良かったユースホステルの順位は、1)Queenstown Lake Side(クイーンズタウン レイクサイド) 2)Wellington(ウェリントン) 3)Wanaka(ワナカ) 4)Franz Josef(フランツ・ジョセフ)  5)Rotorua(ロトルア)である。キャンプに関しては、どうにかシェルター(屋根)を見つけてテントを設営していた。どうしてもシェルターが無い場所なら、そのまま具合の良い場所でテントを張った。そもそも、キャンプが好きではないので、フライ(防水)シートをするのも面倒だし、朝起きてテントがビッショリとかも嫌なので、屋根の有る無しは凄く重要。あと、インフラ面でどうしても似た国であるオーストラリアと比べてしまうが、圧倒的に乏しい設備のニュージーランドである。良く言えば素朴なのだが、BBQコンロが無かったり、トイレも簡易的で何だかなぁとも思ったり。

  • 天候・雨

はい。もう、凍えていた記憶しかないです。雨ばっかりで曇天が多めな記憶も強いです。冬季のニュージーランドは晴れ間がさしたら、めちゃくちゃラッキーです。

ABOUTこの記事をかいた人

人生百年計画を軸に、自分の人生を謳歌すべく奮闘中。自転車はイジるだけではなく、専ら道具として乗り倒す側である。キャンピング・旅行用としての自転車、生活に根ざした自転車が好み。他人とのレースや競うことは好まず、のんびりと漕いで、どっしりとした重量のある自転車が好き。軽量な自転車が持て囃される中、時代の逆をいく考えだが、荷物のある自転車でトレーニングを兼ねて日本も海外も定期的に周りたい。何処を目指しているのかわからないが、凡人故に動き続けていくしかないと思っている。