【漫遊】ラオス 旅 2017

2017.10/30〜11/12&11/26〜12/2 合計22日間

全走行距離   1163.9km (前編:826.2km,後編:337.7km)

1日平均 約52.9km

使用金額  43,731円(前編:31,050円,後編:12,681円)

1日平均 約1,987円

  • 思い返せば、、、

正直、入国前からラオスにはビビっていた。国土の約70%が山岳や高原地帯ばかりの国でやっていけるのかどうか。地図を見ても山ばかりなのが確認できるし、満足のいくサイクリングができるのだろうか・途中で心が折れやしないかと。入国初日なぜかATMでラオス通貨が引き出せなくて、かなり焦りながら次の街でようやく現金を引き出せた時の感動ときたら。今でも鮮明に覚えているのは現金を手にしたおかげで不安な点がフッと消え去り、何でも来いの無敵な状態になれると悟った時。これでラオスのバラエティ豊かな山道を攻略できると何故か確信。ラオス北部は8〜12%の坂が続く峠が幾つも点在。標高は一時2,000m近くまで上り、驚異のデンジャラスロードを下ったりと実にキツくても大変でも楽しかった。北部の街も実にバラエティ豊か。ルアンパバーン、ヴァンヴィエン、ヴィエンチャンとどれも思い出深く、楽しく滞在できた。南部は世界遺産のワット・プーを見たり、山道ではあるがボラベン高原を横断し、雰囲気とラオスの緩さがマッチしたタッド・ニュアン(滝)を見学することもできた。私の一番のお気に入りはこのタッド・ニュアンである。滝壺で遊泳も可能なので暑い日を狙えば大いに楽しめそうだ。言語はラオス語になるが、至る所に英語表記もあり、難なく英語が通じる場面も多々あった。ラオス人は陽気優しくて、彼らに対して不快に思ったことは一度もない。北部と南部で明らかに人柄としての差が出るのは子供達に関して。北部の子供は自分からは「ハロー!」とは言わずにハイタッチをメインで求めてくる印象。シャイな性格の子が多いのかな?かえって南部の子供の方が陽気で、遠くからでも「ハロー!!」の連呼が凄まじかった。しかし、ハイタッチの要求はなかったので手の平が痛くならずに済んだ。ただ自転車で追いかけてくるのは勘弁してほしい。犬なら問題ないが、子供が笑いながら追いかけてくるのは苦手で、かなり恐怖を感じた記憶がある。全体的に良い国であるのは認めるが、物価の高さと食事の量の少なさには物申したい。どうしたって自転車旅だと腹はすぐ減るのに麺料理ばかりだと腹の持ちが悪くてオススメできない。基本的にはフライドライスをメインで注文。もしくはカオニャオ(もち米)とBBQを注文するのも良い手であるが、一部何の肉焼いてるか疑心暗鬼になったこともあるので無難なフライドライスをメインで食べていた。1食1.5万キップ〜2万キップが相場。もっと良い雰囲気のレストランになると、これ以上かかる恐れがある。宿泊施設もたくさんのゲストハウス安宿を見かけるので困ることはなし。相場はヴィエンチャンやルアンパバーンだと2.7万キップ〜、その他の地域だと6万キップ〜10万キップほど。私の場合は、基本的に10万キップの宿なら他を探すか、値下げ交渉をするかで、あまり価格面で妥協はしなかったかな。治安はすこぶる良い印象。何も恐れる心配がなかった。旅行者は欧米人が多く、その中でもフランス人と一番多く接した。日本人にも何人か出会ったりもした。総じて言えるのは自転車旅行者であることを知ってもらえると、皆さん優しく見守ってくれる。とりあえず、マイナス面はあれど、この国が大好きになったな。

  • 人・言葉・コミュニケーション

ラオス語がメインのため、挨拶のサバイディーや感謝を示す言葉のコプチャイは覚えておいた。その他の言語に関してはよくはわからない。基本的には英語で通じる割合も多く、特に観光地の真ん中ではコミュニケーションで困った記憶はない。道中の屋台や青果店になると、途端に英語が通じないが、携帯の翻訳機能を使うか、携帯の電卓機能を用いて値段を確認したりしていた。あとは向こうから「○○キップかかるよ〜」ってダイレクトにお札を見せてくれることもあり、買い物しやすかった時もある。ラオス人は大人も子供もフレンドリー、優しくておっとりした印象。あと大人がみんな子供のことを好きな人ばかりなのか、国全体が大らかな空気に包まれてると言ってもいい。この国でこの人嫌だなーとか思った場面が無いことから非常に人当たりは良い国だと思う。

  • 食事・買い出し

この国を攻略する上で考えたのは空腹をどう処理するかである。何故なら道中の屋台ではどうしてもBBQ系が多く、しかも量と比較して高値というダブルネガティブな状態であったから。なので、レストランや食堂での食事が主だが、これも麺類のみしか提供してない食堂が多く却下。腹持ちの良い米を提供してくれる所尚且つ野菜と炒めてボリューミーにしてくれるとなるとフライドライス一択になる。気の利いた店だと看板にフライドライスの写真を載せている。それと後はカオニャオ(もち米)を食べるかだ。しかし、カオニャオ単品と合うオカズが私の口には中々合わなかったりでこれも却下。道中(特に山道)は特に食事や店が減るので、果物だとバナナを予め保存食として買い込んだりした。バナナも保存状態によるが1〜2日すれば真っ黒になるので休憩の度に食べていた。ある程度の規模の街であるヴァンヴィエンやヴィエンチャン、パクセーなどには歩いていける範囲に小さなスーパーマーケットもあり、そこでクッキーやプリングルスを買ったりしてた。ムアンサイという北部の街では中国資本が大手を振るい、スーパーも中国資本なため割安だった印象がある。

  • 交通・道路

道路に関しては年々舗装されていくのだろう。延々とダート道を走るしかないかなと思った所、綺麗に舗装されてる山道もあった。一般道も所々でなんじゃこりゃのクレーターや砂利道アホみたいな段差が続いたりもするが圧倒的に通行する車が他国と比べて少ないので概ね走りやすい。ただ、単調な一本道であればあるほど、車やバイクが猛スピードで追い越していくので心理面では安心できない。自分もパクセーからバイクをレンタルして世界遺産のワット・プーまで行ってみたが、確かに道が一本調子なので気づけば80km/h出てたとかザラである。景色に変化がない分、自転車が見落とされる可能性も無きにしも非ず目立ってなんぼの精神で安全に心がける再認識にはなった。

  • 山道

ラオスでの思い出といえば、半分以上は山道を上ったり下りたりの悪戦苦闘の繰り返しである。峠という道は面白いもので、上りは4〜5km/hの”亀さん”状態であるのに対し、下りになると瞬間最高時速70km/hを記録するなど“龍”にでもなったかのような気分にさせてくれる。この自然の重力を身近に感じれるのは自転車ならではだと思う。基本的に荷物が約50kgあったとして、8%の坂なら難なく上れる10%から汗が多量に出てくるがエッチラオッチラ上れる12%となるとワケわかんない所から汗が吹き出てきて、めちゃくちゃ僅かな小石にもヨロヨロするが、これも足を付けての休憩しながらであれば上れるラオス北部はほとんど山だが、一気に上って一気に下る素直な峠で、いやらしさは少ない。我慢して漕げば最後にご褒美の下りが待っているんだから。対して南部の峠に関して。今回は最南端のラオス-ベトナム間の峠を経由してベトナム入りをしたが、標高は大したことなくても、アッタプーから3つの峠を乗り越えなくてはいけないのが大変だった。しかも、途中の道はほぼ上り。平坦路は無く、必ず上ってるか・下りてるかのどちらかであった。マイナーな道なので往来する車やバイクの数は最北の国境近辺と同じくらい少ない。この上ったり・下りたり飴と鞭攻撃が一番心身共にダメージがデカい

  • SIMカード・Wi-Fi・ネットカフェ

ラオスの携帯会社は全部で4つのキャリアが存在する。ラオス国営企業のETL、ラオス政府とシンガポール共同の会社Laos Telecomラオス軍とベトナム軍との合併のUnitel、オランダの企業が筆頭株主のBeelineである。私はイミグレーションにて、アライバルカードを書いた時の裏面が、ラオテレコム社の宣伝広告にもなっていたのでラオテレコムに決めた。購入はどんな田舎の商店でも販売していると思われる。SIMカード代と別途インターネットをするためのデータカードも買わなくてはいけないが、買ってお終いではなく、自分で専用ダイヤルに電話して買った金額分をチャージする必要性がある(この作業をトップアップと呼ぶ)。慣れないうちは大きなお店でSIMカードとプリペイドデータを買えば店員さんがやってくれると思う。選んだラオテレコムのプランは1週間で1.5GBのデータ容量が使えて1万キップである。相当、安くインターネットを利用できる。旅行をするならインターネット通信できる環境が手元にあるとすごく便利で心強い。レストランや宿のWi-Fi普及率は首都や大きめの都市を除くと極端に減る。尚、ネットカフェは見かけたこともない

  • 宿・野宿

ラオスは自然がたっぷりなので野宿向きかなとも思うが、今回は9割方、宿に泊まって旅をした。理由は至極単純シャワーを浴びたかったからである。特に北部は何度も汗まみれになっては、下りの風で乾かされて、臭いがするという不快な状態になったりもした。川なども近くにはなくに、行水は効率悪く感じた。また、宿自体1,000円未満の宿が多く点在しているのでケチる必要性もなかった黄色をベースとした看板にGUEST HOUSEと書かれた宿は10万キップ以内で泊まれると思う。それでも高く感じるので6〜8万キップまで値切ったりしていた。首都やルアンパバーンはドミトリー(相部屋)になるが最安値は2.7万キップの宿に連泊もした。

天候・雨

ラオスを旅してる間、一度も天気に関して文句を垂れることはなかった。ただ1日のほんのわずかな時間、小雨が降ったのが少しあるくらいで、あとは全編素晴らしく心地良い天気であった。乾期ということもあり、標高が高い場所の朝晩は冷えこんだりもするが、薄手のウィンドブレーカーで十分であった。気になるのが日没の早さ。西側に移動する時は18:30頃までは沈む夕日で明るさがあるが、東側への移動がメインの南ラオス編は17:30過ぎれば夜であった。何にせよ、自転車でラオス周るのに本当に良い時期だったと思う。大正解

ABOUTこの記事をかいた人

人生百年計画を軸に、自分の人生を謳歌すべく奮闘中。自転車はイジるだけではなく、専ら道具として乗り倒す側である。キャンピング・旅行用としての自転車、生活に根ざした自転車が好み。他人とのレースや競うことは好まず、のんびりと漕いで、どっしりとした重量のある自転車が好き。軽量な自転車が持て囃される中、時代の逆をいく考えだが、荷物のある自転車でトレーニングを兼ねて日本も海外も定期的に周りたい。何処を目指しているのかわからないが、凡人故に動き続けていくしかないと思っている。